高校中退から大学進学や専門学校進学を目指す方法は2通りあります
- 通信制高校や定時制高校へ編入して「高卒資格(高卒見込み)」を取得し、大学を受験する
- 高卒認定試験に合格して「高卒認定資格」を取得し、大学を受験する
通信制高校や定時制高校へ編入する
一度でも高校に在籍していた人は、別の高校に「編入」という形で入学することができます。
編入先の高校として考えられるのは3通りです。
- 通信制高校
- 定時制高校
- 別の全日制高校
高校を中退した人が編入先として選ぶのは通信制高校が最も多いです。その次に定時制が多く、別の全日制高校へ編入する人は滅多にいません。
定時制高校を簡単にいうと「登校する時間が全日制高校とは少し違う学校」です。1日4時限の授業が多数で学べる時間も選べます。
通信制高校は「自宅学習が中心で登校日数が少ない学校」です。3年以上在籍して74単位以上を修得することが卒業の条件です。
どちらも高校卒業見込みを取得して大学・短大・専門学校の受験資格が得られます。
通信制高校は学年生ではなく単位制です。
以前在籍していた高校で取得した単位は編入先の高校へ引き継ぐことができるため、高1の3月で中退して同じ年の4月に編入すれば同級生と同じ時期に卒業資格を得られる可能性があります。
全日制高校へ編入すると卒業するタイミングが遅れる
理屈上では別の全日制高校へ編入することもできますが、編入を受け入れている全日制高校はほとんどありません。
また、留年と同じでもう一度同じ学年をやり直すことになるため、卒業するタイミングも遅くなります。(例:高1の3月で中退すると、4月からもう一度高1からやり直すことになります。)
あえて全日制高校へ編入する理由はないでしょう。
高卒認定試験を受けて高卒認定資格を取得する
高卒認定試験に合格すると、高校卒業と同等以上の学力(高卒認定資格)を認定され、大学・短大・専門学校の受験資格が得られます。
以前は大学入学資格検定と呼ばれていた試験で、現在は年2回実施されています。
高校認定資格試験の受験要綱は下記の通りです。
高校認定資格試験の受験要綱 | |
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受験資格 | 満16歳以上(試験日が属する年度の終わりまでに満16歳以上であること) |
受験科目 | 国語・地理歴史・公民・数学・理科・外国語 (国語・数学・外国語は必修。それ以外は選択制) (過去に合格した科目は免除されます) |
受験料 | 7科目以上:8500円 4~6科目:6500円 3科目以下:4500円 |
出願に必要なもの | 受験願書 履歴書 受験料分の収入印紙 写真 住民票または戸籍抄本 科目免除を受ける場合は「科目合格通知書」や「単位修得証明書」 |
高卒認定試験は落とすための試験ではありませんから、しっかり対策すれば合格は難しくありません。
一度に全ての試験に合格しなければいけないわけではなく、一度合格した科目は次の試験で免除されます。
以前在籍していた高校で取得した単位があれば科目免除を受けられますし、通信制高校で取得した単位で科目免除を受けられます。
高卒認定試験のスケジュール
高卒認定試験は8月と11月に行われます。
8月実施の高卒認定試験スケジュール
受験案内配布:4月上旬(4月5日~)
出願受付:4月下旬~5月中旬(4月21日~5月10日消印有効)
試験日:8月上旬の2日間連続(8月2日・3日)
合格発表:8月下旬~9月上旬(8月29日発送)
11月実地の高卒認定試験スケジュール
受験案内配布:7月中旬(7月21日~)
出願受付:9月上旬~9月中旬(8月31日~9月14日消印有効)
試験日:11月前半の2日間連続(11月11日・12日)
合格発表:12月上旬(12月7日発送)
※()内は2017年の日程です。
参考:高等学校卒業程度認定試験(文部科学省)
高卒認定予備校のパンフレットを取り寄せるなら
高卒認定試験対策をしている「高卒認定予備校」は、第一学院高認予備校や中央高等学院の高卒認定試験コースが有名です。どちらもズバット通信制高校比較で資料を無料で取り寄せることができます。
パンフレットには高卒認定試験の勉強方法について解説されていますから、興味があれば取り寄せてみてください。
試験本番時の注意点
試験場はあなたの住んでいる場所によって決まっています。受験票にも書いてありますが、本番当日に迷わないよう事前に下見しておくことをお勧めします。
高卒認定試験に落ちても通信制高校の科目履修をすれば翌年の大学受験が可能
高卒認定試験に受からなければ、大学受験できる時期が1年ずれてしまいます。
しかし、そんな場合でも通信制高校の科目履修をすれば翌年の大学受験に間に合います。
『あと1科目受かれば大学受験に間に合った』という人が1年以上も待つのは勿体ないですよね。通信制高校は、そんな人を対象とた短期集中講座を実施しています。
11月の高認試験で不合格でも翌年の大学受験に合いますから、通信制高校の高認コースをチェックしてみてください。
センター試験を受験する場合
通信制高校の生徒は、全日制高校と同様に「高卒見込み」でセンター試験を受験することになります。
8月、11月の高認試験で合格すると、翌年1月のセンター試験を受験できます。高卒認定試験の受験案内には「センター試験出願資格申告書」が同封されています。
参考:大学入試センター試験に出願される方へ(文部科学省)